皆さんこんにちは。
認知行動療法のカウンセリングを行なっている臨床心理士の菜月じゅんです。
今回は、長く続く下痢・便秘・ガスの大量発生につながることがある「過敏性腸症候群」の仕組みについて、わかりやすく解説していきたいと思います。
【過敏性腸症候群の概要】
過敏性腸症候群の概要について。
「過敏性腸症候群」とは、器質的な異常がないのに腹痛や下痢や便秘やガス大量発生などお腹の不快な症状を繰り返す疾患のことです。
過敏性腸症候群はIrritable Bowel Syndrome略してIBSとも呼ばれています。
過敏性腸症候群の種類には次のような種類があるとされています。
![過敏性腸症候群の種類](https://natsuki-jun.com/wp-content/uploads/2023/08/img02-Types-of-IBS-300x267.jpg)
・「下痢型」
・「便秘型」
・「混合型」
・「ガス型」
以上が過敏性腸症候群の種類です。
「下痢型」とは、慢性的な下痢や急な下痢の症状がある過敏性腸症候群です。
「便秘型」とは、慢性的な便秘や急な便秘の症状がある過敏性腸症候群です。
「混合型」とは、下痢と便秘を繰り返す過敏性腸症候群です。
「ガス型」とは、ガスが大量発生する症状がある過敏性腸症候群です。
以上が過敏性腸症候群の概要です。
【過敏性腸症候群の仕組み】
今度は、過敏性腸症候群の仕組みについて。
過敏性腸症候群は「脳腸相関」によってお腹の症状の悪循環が発生します。
「脳腸相関」とは、腸の乱れが脳にストレスを感じさせ、脳のストレスが腸の乱れにつながるなど、脳と腸がお互いの状態に影響される関係のことです。
「腸が知覚過敏な状態」の人は腸の乱れを感じやすい為、脳腸相関の悪循環になりやすいとされます。
また、物事を破局的に考えてしまう「ネガティブ思考」の人はストレスを感じやすい為、脳腸相関の悪循環になりやすいとされます。
以上のことを踏まえて過敏性腸症候群の仕組みを考えると、次のような流れになります。
![過敏性腸症候群の仕組み](https://natsuki-jun.com/wp-content/uploads/2023/08/img03-Mechanism-of-IBS.jpg)
まず、下痢・便秘・ガス大量発生などお腹の症状を自覚した状況があります。
そして、「お腹の調子が悪くなってきた。これからさらに悪くなるかもしれない。最悪の事態になるかもしれない」など破局的に考えます。
そして、不安になります。
不安によって自律神経が乱れてお腹の症状がさらに悪化します。
そして、「さらにお腹の調子が悪くなってきた。これからさらに悪くなるかもしれない。最悪の事態になるかもしれない」など破局的に考えます。
そうすると、さらに不安が高まります。
不安によって自律神経が乱れてお腹の症状がさらに悪化します。
そうして、不安を回避する行動を取ります。
過敏性腸症候群の仕組みとして、以上のような流れが考えられています。
【下痢型の過敏性腸症候群の仕組みの具体例】
それでは今度は、下痢型の過敏性腸症候群の仕組みの具体例を考えてみましょう。
たとえば、電車に乗っていて下痢の便意を自覚した状況があるとします。
そして、「お腹の調子が悪くなってきた。これからさらに悪くなるかもしれない。下痢をもらして最悪の事態になるかもしれない」など破局的に考えます。
そして、不安になります。
不安によって自律神経が乱れてお腹の症状がさらに悪化します。
「さらにお腹の調子が悪くなってきた。これからさらに悪くなるかもしれない。下痢をもらして最悪の事態になるかもしれない」など破局的に考えます。
さらに不安が高まります。
不安によって自律神経が乱れてお腹の症状がさらに悪化します。
そうして、今後電車に乗ることを避けるようになったりします。
下痢型の過敏性腸症候群の仕組みの具体例として、たとえば以上のような流れが考えられます。
【ガス型の過敏性腸症候群の仕組みの具体例】
今度は、ガス型の過敏性腸症候群の仕組みの具体例を考えてみましょう。
たとえば、学校の授業中ガス大量発生などお腹の症状を自覚した状況があるとします。
「お腹の調子が悪くなってきた。これからさらに悪くなるかもしれない。みんなの前で大きいおならが出てしまって最悪の事態になるかもしれない」など破局的に考えます。
そして、不安になります。
不安によって自律神経が乱れてお腹の症状がさらに悪化します。
そして、「お腹の調子が悪くなってきた。これからさらに悪くなるかもしれない。みんなの前で大きいおならが出てしまって最悪の事態になるかもしれない」など破局的に考えます。
さらに不安が高まります。
不安によって自律神経が乱れてお腹の症状がさらに悪化します。
そうして、今後授業への参加を避けるようになったりします。
ガス型の過敏性腸症候群の仕組みの具体例として、たとえば以上のような流れが考えられます。
【過敏性腸症候群の原因】
今度は、過敏性腸症候群の原因について。
過敏性腸症候群の原因としては、たとえば次のようなものがあると考えられています。
![過敏性腸症候群の原因](https://natsuki-jun.com/wp-content/uploads/2023/08/img04-Causes-of-IBS-300x267.jpg)
・「腸が知覚過敏な状態」
・「FODMAPが多い食事」
・「睡眠の乱れ」
・「ストレス」
・「ネガティブ思考」
・「腸の乱れ」
以上が過敏性腸症候群の原因として、たとえば考えられているものです。
それでは、過敏性腸症候群の原因を個別に見ていきましょう。
【腸が知覚過敏な状態】
腸が知覚過敏な状態について。
腸が知覚過敏な状態であることは、過敏性腸症候群の原因の一つと考えられます。
腸が知覚過敏な状態であることが、お腹の症状につながる流れは次のようなものです。
![腸が知覚過敏な状態](https://natsuki-jun.com/wp-content/uploads/2023/08/img05-bowel-hypersensitivity-1-300x267.jpg)
腸が知覚過敏な状態だと、腸の乱れを自覚しやすくなります。
腸の乱れを自覚しやすいと、ストレスを感じやすくなります。
ストレスを感じると、自律神経が乱れます。
自律神経が乱れると、下痢や便秘やガス大量発生といったお腹の症状につながります。
つまり「腸が知覚過敏な状態」「腸の乱れを自覚」「ストレス」「自律神経の乱れ」といった流れを経て「下痢・便秘・ガス大量発生」につながるということです。
【FODMAPが多い食事】
FODMAPが多い食事について。
「FODMAP」とは発酵性の糖質のことです。
その為、FODMAPが多い食事というのは、発酵性の糖質が多く含まれている食事のことです。
そして、そのようなFODMAPが多い食事は、過敏性腸症候群の原因の一つと考えられます。
FODMAPが多い食事が、お腹の症状につながる流れは次のようなものです。
![FODMAPが多い食事](https://natsuki-jun.com/wp-content/uploads/2023/08/img06-Foods-High-in-FODMAPs-300x267.jpg)
FODMAPが多い食事をすると、腸の乱れにつながります。
腸の乱れは、ストレスを感じさせます。
ストレスを感じると、自律神経が乱れます。
自律神経が乱れると、下痢・便秘・ガス大量発生といったお腹の症状につながります。
つまり「FODMAPが多い食事」「腸の乱れ」「ストレス」「自律神経の乱れ」といった流れを経て「下痢・便秘・ガス大量発生」につながるということです。
【睡眠の乱れ】
睡眠の乱れについて。
睡眠の乱れは、過敏性腸症候群の原因の一つと考えられます。
睡眠の乱れが、お腹の症状につながる流れは次のようなものです。
![睡眠の乱れ](https://natsuki-jun.com/wp-content/uploads/2023/08/img07-disturbed-sleep-300x267.jpg)
睡眠が乱れていると、自律神経が乱れます。
自律神経が乱れると、下痢・便秘・ガス大量発生といったお腹の症状につながります。
つまり「睡眠の乱れ」「自律神経の乱れ」といった流れを経て「下痢・便秘・ガス大量発生」につながるということです。
【ストレス】
ストレスについて。
ストレスは、過敏性腸症候群の原因の一つと考えられます。
ストレスが、お腹の症状につながる流れは次のようなものです。
![ストレス](https://natsuki-jun.com/wp-content/uploads/2023/08/img08-stress-300x267.jpg)
ストレスを感じると、自律神経が乱れます。
自律神経が乱れると、下痢・便秘・ガス大量発生といったお腹の症状につながります。
つまり「ストレス」「自律神経の乱れ」といった流れを経て「下痢・便秘・ガス大量発生」につながるということです。
【ネガティブ思考】
ネガティブ思考について。
ネガティブ思考は、過敏性腸症候群の原因の一つと考えられます。
ネガティブ思考が、お腹の症状につながる流れは次のようなものです。
![ネガティブ思考](https://natsuki-jun.com/wp-content/uploads/2023/08/img09-negative-thought-300x267.jpg)
ネガティブ思考は、ストレスを感じやすくなります。
ストレスを感じると、自律神経が乱れます。
自律神経が乱れると、下痢・便秘・ガス大量発生といったお腹の症状につながります。
つまり「ネガティブ思考」「ストレス」「自律神経の乱れ」といった流れを経て「下痢・便秘・ガス大量発生」につながるということです。
【腸の乱れ】
腸の乱れについて。
腸の乱れは、過敏性腸症候群の原因の一つと考えられます。
腸の乱れが、お腹の症状につながる流れは次のようなものです。
![腸の乱れ](https://natsuki-jun.com/wp-content/uploads/2023/08/img10-bowel-disturbance-300x267.jpg)
腸の乱れは、ストレスを感じさせます。
ストレスを感じると、自律神経が乱れます。
自律神経が乱れると、下痢・便秘・ガス大量発生といったお腹の症状につながります。
つまり「腸の乱れ」「ストレス」「自律神経の乱れ」といった流れを経て「下痢・便秘・ガス大量発生」につながるということです。
以上のように、過敏性腸症候群の原因として「腸が知覚過敏な状態」「FODMAPが多い食事」「睡眠の乱れ」「ストレス」「ネガティブ思考」「腸の乱れ」などがあると考えられています。
【まとめ】
今回の話のまとめです。
・「過敏性腸症候群」とは、器質的な異常がないのに腹痛や下痢や便秘やガス大量発生などお腹の不快な症状を繰り返す疾患のことです。
・過敏性腸症候群の種類には「下痢型」「便秘型」「混合型」「ガス型」などがあります。
・過敏性腸症候群は「脳腸相関」によってお腹の症状の悪循環が発生しますが、「脳腸相関」とは、腸の乱れが脳にストレスを感じさせ、脳のストレスが腸の乱れにつながるなど、脳と腸がお互いの状態に影響される関係のことです。
・過敏性腸症候群の原因として、たとえば「腸が知覚過敏な状態」「FODMAPが多い食事」「睡眠の乱れ」「ストレス」「ネガティブ思考」「腸の乱れ」などがあります。
今回は、長く続く下痢・便秘・ガスの大量発生につながることがある「過敏性腸症候群」の仕組みについて、わかりやすく解説させて頂きました。
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認知行動療法のカウンセリングを行なっている臨床心理士の菜月じゅんでした。
それではまた。