【アダルトチルドレン克服2-6】家族による自分への影響を理解する!【臨床心理士が解説!認知行動療法オンラインカウンセリングルーム】

皆さんこんにちは。

カウンセリングを行なっている臨床心理士の菜月じゅんです。

皆さん、自分は毒親がいる機能不全家族で育ったアダルトチルドレンだと感じていらっしゃいますか?

でも、どうすればアダルトチルドレンを克服できるのかわからないと感じていらっしゃいますか?

【アダルトチルドレンを克服する方法】

アダルトチルドレンを克服する方法としては、次のようなものがあると考えられています。

・安全を確保する

・家族と自分を理解する

・過去の心の傷を癒す

・未来の人生を豊かにする

・自分が毒親にならないようにする

【家族と自分を理解する】

そして、アダルトチルドレンを克服する方法の「家族と自分を理解する」については、次のようなものが考えられています。

・家族が機能不全家族であることを認める

・自分がアダルトチルドレンであることを認める

・家族歴を整理する

・生育歴を整理する

・家族の問題を分析する

・家族による自分への影響を理解する

以上が家族と自分を理解することとして考えられます。

今回は、アダルトチルドレンを克服する方法の「家族と自分を理解する」の中の「家族による自分への影響を理解する」について、わかりやすく解説していきたいと思います。

【家族による自分への影響を理解する】

家族による自分への影響を理解することについて。

家族による自分への影響を理解するにあたって、次のことが大事だとされます。

・アダルトチルドレンが担う役割を知ること

・自分の心の状態を知ること

・原家族の中での自分の役割を分析すること

・自分の行動と家族の問題との関係の整理を行なうこと

それでは、以上の家族による自分への影響を理解する方法について、個別に見ていきましょう。

【アダルトチルドレンが担う役割を知ること】

アダルトチルドレンが担う役割を知ることについて。

アダルトチルドレンは機能不全家族の中での自分の役割を感じ取って、役割を担うようになるとされます。

アダルトチルドレンが担う役割の種類としては次のようなものがあるとされます。

・ヒーロー

・ピエロ

・ケアテイカー

・スケープゴート

・ロストワン

それでは、以上のアダルトチルドレンが担う役割の種類について個別に見ていきましょう。

【ヒーロー】

ヒーローについて。

「ヒーロー」とは、勉強やスポーツなどで高成績を上げて家族が良く見えるようにする子どものことです。

ヒーローは英雄役とも呼ばれます。

また、ヒーローの傾向を調べるチェックリストを用意しました。

ヒーローのチェックリスト項目として次のようなものが考えられます。

□ 学校ではいつも良い成績をとるよう努力していた

□ 周囲に「しっかりした子」と言われることが多かった

□ 周囲のまとめ役をつとめるため努力してきた

□ 責任感が非常に強いと感じる

□ 息抜きをしたり無邪気になって遊ぶのが苦手

□ ミスや失敗をするとひどく自分を責めて落ち込む

□ もっと努力しなければといつも自分を追い立てている

□ 周囲に能力を評価されなかったら自分の価値を感じられない

以上のようなチェックリスト項目が多く当てはまるとヒーローの傾向があるかもしれません。

【ピエロ】

ピエロについて

「ピエロ」とは、家族の中で明るく面白く振る舞って家族の葛藤を減少させる子どものことです。

ピエロはクラウン、道化役とも呼ばれます。

また、ピエロの傾向を調べるチェックリストを用意しました。

ピエロのチェックリスト項目として次のようなものが考えられます。

□ 小さい頃から周囲を笑わせようと、なごませようと努めてきた

□ 「落ち着きのない子」と言われていた

□ 相手の目をまっすぐ見ないようにしていた

□ 自分の不安や弱さを相手に悟られないように努めていた

□ その場がしらけたり気まずい雰囲気になると強い不安を感じる

□ ユーモアのセンスがあると思う

□ 悩んでいても冗談でまぎらわしたり、傷ついているのに元気そうに振る舞う

□ 人はわかってくれないが自分の内面は繊細だと思う

以上のようなチェックリスト項目が多く当てはまるとピエロの傾向があるかもしれません。

【ケアテイカー】

ケアテイカーについて。

「ケアテイカー」とは、親や兄弟の世話をする子どものことです。

ケアテイカーはプラケイター、なだめ役とも呼ばれます。

また、ケアテイカーの傾向を調べるチェックリストを用意しました。

ケアテイカーのチェックリスト項目として次のようなものが考えられます。

□ 「優しい子」「思いやりのある子」と言われてきた

□ 周囲の役に立つように頑張ってきた

□ 自分勝手にならないように、したいことがあっても我慢してきた

□ 困っている人が側にいると放っておけない

□ 自分の都合より他人の都合を優先することが多い

□ 相手が何を望んでいるのか敏感に感じ取る

□ 自分が何をしたくて、何を感じているのかわからなくなっている

以上のようなチェックリスト項目が多く当てはまるとケアテイカーの傾向があるかもしれません。

【スケープゴート】

スケープゴートについて。

「スケープゴート」とは、問題を起こして自分が問題者となって家族の問題を子どもの問題へと転換させる子どものことです。

スケープゴートは叱られ役とも呼ばれます。

また、スケープゴートの傾向を調べるチェックリストを用意しました。

スケープゴートのチェックリスト項目として次のようなものが考えられます。

□ 親や教師に反発や怒りをぶつけてきた

□ ルールを無視した行動で自分の存在を目立たせようとした

□ 「悪い子」と言われたり態度で示されて傷ついてきた

□ あなたが問題を起こすと、両親は今までの夫婦問題を忘れて一緒にうろたえたり叱ったり解決に奔走したりした

□ 自分でも驚くほど大胆な行動力を持っていると感じる

□ 怒りにまかせて相手を批難することが多い

□ 形だけの同情や見せかけの優しさなどいらない

□ あなた自身の寂しさや傷をわかってくれる人などいない

以上のようなチェックリスト項目が多く当てはまるとスケープゴートの傾向があるかもしれません。

【ロストワン】

ロストワンについて。

「ロストワン」とは、家族の中で目立たず自分が存在しないようにすることによって心が傷つかないようにしている子どものことです。

ロストワンはロストチャイルド、不在役とも呼ばれます。

また、ロストワンの傾向を調べるチェックリストを用意しました。

ロストワンのチェックリスト項目として次のようなものが考えられます。

□ 家庭でも学校でもなるべく目立たないように行動してきた

□ 「素直な子」「おとなしくて面倒をかけない」と言われることが多かった

□ 自分の存在が忘れられているように感じていた

□ 大勢の中にいるより一人で過ごす方が落ち着く

□ 人前で自分を表現したり意見を主張するのが苦手

□ 様々なことをイメージしたり物事にじっくり取り組む

□ 孤独感を感じることが多い

□ 自分はいなくてもよい存在なのではないかと感じることがある

以上のようなチェックリスト項目が多く当てはまるとロストワンの傾向があるかもしれません。

このように、アダルトチルドレンが担う役割の種類としてはヒーロー、ピエロ、ケアテイカー、スケープゴート、ロストワンなどがあると考えられています。

【心の状態を知る】

次は、心の状態を知ることについて。

自分の心の状態を知るという点において、自分に次のような症状があるかどうかを確かめておくことは大事だとされています。

まずは、うつ病の症状があるかどうか。

そして、不安症の症状があるかどうか。

ADHDの症状があるかどうか。

心身症の症状があるかどうか。

境界性パーソナリティ障害の症状があるかどうか。

摂食障害の症状があるかどうか。

依存症の症状があるかどうか。

以上のような症状がないか確かめて、自分の心の状態を理解しておきましょう。

【原家族の中での自分の役割の分析】

次は、原家族の中での自分の役割の分析について。

原家族の中での自分の役割の分析をする方法としては、次のようなことを紙に書いていきます。

まずは、どの役割を演じてきたかを書きます。

そして、子どもの頃の役割を、今も演じている場面を書きます。

役割が自分の良さにつながっている点を書きます。

つらくて変えたいと思っている役割のパターンを書きます。

以上のようにして、原家族の中での自分の役割の分析を行なっていきます。

【自分の行動と家族の問題との関係の整理】

自分の行動と家族の問題との関係の整理について。

自分の行動と家族の問題との関係の整理のやり方としては、次のようなことを紙に書いていきます。

まずは、家族の機能不全な点について書きます。

それによって自分が受けた悪影響を書きます。

これを健康的な思考や行動に変える文章を書きます。

以上のようにして、自分の行動と家族の問題との関係の整理を行なっていきます。

【自分の問題点の整理】

自分の問題点の整理について。

自分の問題点の整理の方法としては、家族の影響かわからない自分の問題点を書いていくというものがあるとされます。

そのようにして、自分の問題点を整理していきます。

そしてここまで話してきたように、家族による自分への影響を理解することがアダルトチルドレン克服の一歩となります。

【まとめ】

今回は、アダルトチルドレンを克服する方法の「家族と自分を理解する」の中の「家族による自分への影響を理解する」について、わかりやすく解説させて頂きました。

YouTubeでは、他にも役に立つ色々な動画を上げていますので、良かったら見ていって下さい。

高評価とチャンネル登録もよろしくお願いします。

カウンセリングを行なっている臨床心理士の菜月じゅんでした。

それではまた。

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