先延ばしへの対処【課題に対処できないと思ってしまうとき】【菜月じゅんカウンセリングルーム】

2021年1月1日仕事, 先延ばし, 勉強

皆さんこんにちは!臨床心理士の菜月じゅんです!

前回は、やるべきことを先延ばしするパターンや原因などについてのお話をさせて頂きました!

今回は、課題への対処困難感がある際の先延ばしへの対処法についてのお話をしていこうと思います!

【課題への対処困難感があって先延ばししてしまうことへの対処】

やらないといけない課題があるとき、「自分には対処できない」とか「対処できるとしてもすごく苦戦しそう」っていう風に思うことがないですか?

それは課題が自分にとって越えられない高い壁のように迫っていて、無力感や自信のなさ、気の重たさがある感じでしょうか?

たとえば、今から1年間で中小企業診断士とかそういった難関資格を取得するという高い壁があるとしたら、無力感や自信のなさ、気の重たさがありますかね?

でも、なんで高い壁だと感じるんですかね?

それは、こなさないといけない中小企業診断士のテキストや過去問が10冊以上、もしかしたら30冊近くあるからでしょうか?

そしてその数千ページに渡る知識を暗記しないといけないからでしょうか?

1000時間も勉強しないと合格しないからでしょうか?

そして、こういう風に頭の中だけで課題のことを考えていると、疲れてきませんか?

多分疲れるはずです。なので、頭の負荷をまずは軽くするところから始めると良いかもしれません。

頭の負荷を軽くする方法はシンプルです。

【課題をすべて紙に書く】

やるべき課題を紙に書くんです。

やるべき課題を紙にすべて書き出していくと、それまで頭の中で記憶と情報処理を同時にやっていたのが、紙の上でできるようになるので、頭の負荷が軽くなると思います。

ちなみに、この頭の中で記憶しながら情報処理する力を心理学では「ワーキングメモリ」と言います。

ワーキングメモリはどんな人にも限界があるので、紙を使ってワーキングメモリを補いましょう。

そうすると、頭の負荷も軽くなり、課題に向き合う心も少し軽くなるんじゃないでしょうか。

【課題の細分化】

そして、さっき中小企業診断士の取得には1000時間かかりますが、それは高い壁のように感じるかもしれないとお話しましたね。

おそらくそのように考えて、そこで考えるのをやめてしまうと、すごく気が重たくなると思います。

それは課題を大きいままにしているからです。

でも、もし課題を小さく分解できたら、ちょっと感じ方が変わるかもしれません。

たとえば、1年間で1000時間の勉強時間が必要なら、1ヶ月あたり約84時間勉強すれば良いということですね。

さらに、1ヶ月あたり84時間勉強するということは、1ヶ月は約4週間なので、4週間で84時間、じゃあ1週間で21時間勉強すれば良いということですね。

さらにさらに、1週間で21時間勉強すれば良いということは、月曜から金曜は2時間ずつ勉強して、土曜は11時間勉強、日曜は勉強せずにリフレッシュする日にすれば達成できそうですね。

この勉強生活は確かに大変かもしれませんけど、1000時間という途方もない勉強時間が、月曜から金曜は2時間勉強すれば良くて、土曜は11時間勉強すれば良いという風に、すごく身近なものになってきましたね。

たとえば月曜に2時間勉強するというのは、できなさそうですか?頑張れば2時間の勉強ならできそうと思えてきませんか?

このように、1000時間という膨大な勉強時間を、毎週月曜に2時間勉強すれば大丈夫だというように、課題を小さく切り分けることを「細分化」とか「ブレイクダウン」と言います。

わんこそばの例を考えてみましょう。

わんこそばは小さいお椀に少しだけそばが入っていて、食べ切ると新しいそばがまた用意され、また食べてと延々と繰り返すやつですよね。

これは小さいお椀で少量のそばを食べるので、気が楽じゃないですか?

でももしこれが直径1mの大皿に10kgのそばがてんこ盛りに乗せられているのを見ながら、そのそばを食べていくのは気持ち的にしんどいんじゃないでしょうか?

これで大きい課題を小さい課題に細分化することで、課題への感じ方が変わることがわかったのではないでしょうか?

実際研究でも、課題の細分化によって先延ばし行動が減少するという結果があります。

このように、課題が対処困難だと感じたときは、大きい課題を小さい課題に細分化すると、先延ばしせずに課題に着手できるかもしれません。

【課題の細分化の見通しが立たないとき】

しかし、課題を細分化しようとしても、そもそも細分化の見通しが全然立たないということもあるかもしれません。

なぜ課題細分化の見通しが立たないのでしょうか?

それは、課題について情報不足だからです。

たとえば中小企業診断士資格を1年で取りたい、さぁ細分化しようと言っても、今あなたはできますか?

そもそも中小企業診断士の試験形式も科目もテキストも過去問も合格点も知らないなら、課題の細分化の見通しが立つはずがないですよね。

圧倒的情報不足です。インターネットや書籍、詳しそうな人に相談するなどして情報を増やしましょう。

また、実際に課題に少しだけ着手してみることも良いです。

そうすると、課題がどういうものなのか、どういうところが問題、障害になっているのかがわかってくるので、その情報をもとに課題の細分化を行なうこともできるはずです。

【物理的な作業の障害を減らす】

そして、課題を細分化できたら、作業手順を減らしたり、作業をシンプルにしたりして、作業の障害を取り除いてハードルを下げておきましょう。

作業に必要なものがすぐに使えるように、たとえば、紙や文房具が取り出しやすいように机や棚を整えたり、ファイルデータが探しやすいようにパソコンのフォルダやファイル名を整理したりしましょう。

そうすると、すぐに課題に着手できたり、作業中も色々探しまわって煩わしくなることが減り、課題に取り組みやすくなると思われます。

【精神的な作業の障害を減らす】

ここまでで、課題を紙に書き出し、課題を細分化し、物理的な作業の障害も減らしてきました。

次は精神的な作業の障害を減らしましょう。

精神的な作業の障害としては、「失敗してはいけない」とか「完璧にやり切らないと気が済まない。中途半端にやるのは許せない」といった考え方がたとえば考えられると思います。

そこで、考え方を柔軟にして、課題取り組みへのハードルが下げられると良いかもしれませんね。

たとえば、「初めから100点を狙わなくていい。みんな初めは初心者からスタートしてる」という考え方があるかもしれません。

他にも「完璧な人は存在しない。完璧を目指す向上心はあっても、実際完璧にならなくてもいい」という考え方もあるかもしれません。

あるいは「チャレンジすれば失敗することもあるだろうが、その失敗は大したことないだろう」という考え方もあるかもしれないです。

あるいは「初めは60点でいいから、とにかくやろう。やらないよりは遥かにマシだ」という考え方もできるかもしれません。

このように、色々な側面から考えていくと、自分の考え方を柔軟にできると思います。

そして、考え方を柔軟にできれば、課題に取り組むハードルを下げ、取り組みやすくなるのではないでしょうか。

【先延ばしの誘惑】

やるべきことがあるときに、つい、他のことをやっちゃうことありませんか?

たとえば、勉強しないといけないのにスマホを見ちゃうとかテレビを見ちゃうとかゲームをしちゃうとか。

あるいは、大掃除をしないといけないのに、漫画を読んだり、雑誌を読んだり、アルバムを見たりしちゃうとか。

このように、やるべきことがあるのに他のことに誘惑されて、やるべきことを先延ばしにすることはあると思います。

では、先延ばししない為に、そのような誘惑にどう対処すれば良いでしょうか?

【やるべきことに関係ないものから遠ざかる】

まずは、やるべきことに関係ないものからは遠ざかる、離れるということが挙げられると思います。

たとえば、勉強中にスマホ、テレビ、ゲームをやりそうなら、スマホとゲームは取り出しにくい箱に入れて玄関に運んで置いておけば、スマホとゲームを物理的に使いにくくなります。

こうすると、スマホとゲームをするには玄関まで取りに行って箱から開けて取り出さないといけないので、スマホとゲームをやるという作業が面倒臭い作業になりますね。

面倒臭い作業は、実行されにくくなるので、このようにするとスマホとゲームの誘惑への勝率が高まりますよね。

あと、テレビについては、コンセントを抜いておくとか、自分の部屋のテレビを他の部屋に移動しておくとか、そういう対処が考えられるかもしれません。

【やるべき課題をやるしかない環境に身を置く】

また、先延ばしの誘惑への対処として、他には、やるべき課題をやるしかない環境に身を置くということが挙げられると思います。

たとえば、家にいると勉強中、スマホやゲーム、テレビはまだある状態なので観ようと思えば観られますよね。

なので、たとえば、スマホとゲームを持たず、テキストと筆記用具だけ持って図書館に行けば勉強に集中できそうですよね。

そのように、やるべき課題をやるしかない環境に身を置くと、先延ばしの誘惑を克服してやるべき作業に取り組むことができるかもしれません。

次回は、また皆さんに役立つようなお話をしていこうと思いますので、お楽しみに!

臨床心理士の菜月じゅんでした!それではまた!