やるべきことを先延ばししてしまうパターンと原因【認知行動療法オンラインカウンセリングルーム】

皆さんこんにちは!臨床心理士の菜月じゅんです!

皆さん、やらないといけないことがあるのに先延ばしにしてしまうことってありませんか?

それでギリギリになってから急いで取りかかって大変な思いをするってことがないですか?

今回から、先延ばしの仕組みや対処法についてのお話をさせて頂きたいと思います!

【先延ばしするとどうなるのか?】

先延ばしをするとどうなるのか?ということについて少し触れておきましょう。

研究によると、課題の先延ばしは、抑うつ気分や不安、ストレス、後悔、自己嫌悪、学業成績の低下などにつながることがあるようです。

皆さんもそういった経験があるんじゃないでしょうか?私もありました(笑)

【先延ばしのパターン】

先延ばしには、3つのパターンがあるとされています。

一つ目が、嫌な気分を引きずったまま行なう先延ばしです。

二つ目が、状況を楽観的に考えて後から後悔する先延ばしです。

三つ目が、気晴らしをしてから課題に取り組むという計画を立ててから行なう先延ばしです。

そして一つ目と二つ目の嫌な気分を引きずる先延ばしや、後から後悔する先延ばしは不適応的であり、一方、三つ目の計画的先延ばしは先延ばしの中では適応的であるとされています。

これを考慮すると、もし課題を先延ばしにするのであれば、計画的な気晴らしによる先延ばしをすることが良さそうですね。

【先延ばしをする原因】

次は先延ばしの原因についてです。

そもそも、なんでやるべきことを先延ばしにしちゃうんでしょうね?

先延ばしをする原因は、一概には言えないと思いますが、たとえば、なんか気が乗らなくて面倒臭いとか、やるという決断ができずにうだうだしてしまうとか、課題への興味が低いとか、課題が難しいと感じているとか、失敗したら嫌だなとか、他の行動を優先してしまっているとか、先延ばししてもいいやと諦めているとか、先延ばししても大丈夫だろうと楽観的に考えているとか、先延ばししてしまった自己嫌悪で無気力になっているとか、このように色々な原因があるかもしれませんね。

あるいは、なんらかの葛藤状態にあるのかもしれません。

たとえば、Aをしたいけど同時にBという良くない事態も発生しそうだから先延ばししてしまうとか、あるいは、AもやりたくないしBもやりたくないけどどっちにするか決められなくて先延ばしにしてしまうとか、そういった葛藤状態にある可能性も考えられるかもしれませんね。

また、エフォートフル・コントロールという概念も先延ばしに関係していると思われます。

エフォートフル・コントロールとは、不適切な行動を抑えたり、やりたくなくても適切な行動をしたり、注意を向ける対象を柔軟に変えるなどの能力のことを言います。

このエフォートフル・コントロールが低いと先延ばししやすいとも言えそうですね。

また、制御資源という概念も先延ばしに関連してくると思われます。

制御資源というのは、心理学において、何か努力するときに必要な心のエネルギーの概念のことを言います。

そしてこの制御資源は努力をするときに消費されていき、回復には時間がかかるとされています。

そして制御資源の不足が自己制御の失敗につながる、つまり先延ばしするかしないかという場面においては、やりたくない課題の先延ばしにつながることがあるようです。

今回は、やるべきことを先延ばしするパターンや原因などについてのお話をさせて頂きました!

次回は、いよいよ先延ばしへの対処法についてのお話をしていこうと思いますので、お楽しみに!

臨床心理士の菜月じゅんでした!それではまた!

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